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専用レーン

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読者の声 自転車問題を考える
「車道走行 危険な現状」

 自転車の危険運転などの問題がクローズアップされる中、本誌は特集「自転車問題を考える」でさまざまな課題を検証してきた。そこで、疑問点として指摘されるのは道交法の「自転車は車道走行」の原則だ。読者から寄せられた意見では「現状のままで車道を走るのは危険」との認識が多かった。今回は、その中から二人の考えを紹介する。   (河郷丈史)
             =読者の意見は随時紹介します。

車側にも認識徹底を
昭和区元宮町、会社員村木雅宏さん(四七)

 休みの日などに趣味で自転車に乗っている。歩道に自転車が多くて危ないので「自転車は車両」と呼び掛ける今回の警察庁の通達は自転車行政としては一歩前進。だが現状の道路を見ると、自転車と歩行者の事故は減るかもしれないが、今度は自転車と自動車の事故が現在よりも増えるのは確実ではないか。
 実際に車道を走れば分かるが、違法の駐停車の車や配送車が多く止まっている。大型車が通る道路は、多くのわだちやでこぼこがある。車道を走っていたママチャリが、わだちなどにハンドルをとられて車道側にたおれたら・・・。考えただけで、ぞっとする。
 愛知は残念ながら自動車王国。自転車で車道を走ると、悪意に満ちたクラクションや幅寄せに遭う。「自転車は軽車両で自動車と同じ扱い」という認識をドライバーにも免許更新時に徹底させる必要があると思う。

専用道路の整備大切
南区寺崎町、無職毛利碩(ひろし)さん(六六)

 最近、ブレーキのないピスト型自転車による危険運転の問題で、自転車に対する世間の風当たりが強まっている。歩道は基本的に歩行者のものだが、自転車も交通弱者だ。
 自転車は車道を走るのが原則と言っても、それは数十年も前の交通事情が緩やかな時代の話で、時代錯誤も甚だしい。まずは自転車や歩行者に初歩的な交通ルールを教え、自転車専用道路を整備していくことが大切だと思う。
 歩道と自転車専用道路が分かれていても、ほとんど守られていない。われわれ老人や女性、子供は安全な歩道を、スポーツ性が高くて速い自転車は車道を走るのも一案だ。
 我が家の前では高校生がたくさん歩いているが、四、五人が横に並んで歩いていても、ベルを鳴らしては違反になってしまうとか。ならば
「三人以上並んで歩かないでください」と書いた標識でも立てて

中日新聞 2011年12月25日(日曜日)

ルポ 自転車問題を考える
「道譲って」のベル 違反

こんな行為はダメ 県警「あゆみ」リーダー・中村水月さん

「並進」や携帯の使用も

 中区の栄地区など、都市部を中心に問題視されている自転車の運転マナー。ブレーキなしや信号無視などの危険運転に限らず、街中でよく目にする行為にも交通ルール違反が潜む。県警の交通安全教育チーム「あゆみ」のリーダー中村水月さん(四一)に、自転車の立場から具体的な事例に関して聞いた。   (聞き手・河郷丈史)

 歩道の前方に歩行者がいて進めない。譲ってもらうためにベルを鳴らしてよいか。

 自転車のベルは、自動車のクラクションと一緒。左右の見通しの悪い交差点に進入するときや、歩行者などが気付かずに近づいてきて危険な場合を除いて、使ってはいけません。道を譲ってもらう目的で鳴らすのはだめ歩道は歩行者が優先です。

 買い物袋などをハンドルに提げて走行してよいか。

 ハンドルに荷物を提げる行為は、操作の妨げになるため、禁止されています。積載が認められている場所は、かごか荷台。積める範囲内で買い物をしてください。かごに荷物を入れるときは、ひったくり防止のためにも、防犯ネットを使ってください。

 友人と自転車同士で話しながら走行してはいけないのか。

 横に並ぶ行為は「並行」となり、違反です。会話に気を取られると注意力が落ち、事故を招く恐れがあります。現に、並走の二台の自転車がおしゃべりに夢中だったため、自動車が近づく音に気付かず、交差点で出合い頭にぶつかった事故も起きています。

 走行中の携帯電話の使用は。

 携帯電話を使うと片手での運転になって危なく、通話中は注意も散漫になるので、やめてください。来年四月からは県道路交通法施行細則の改正で、携帯電話や大音量のイヤホン使用は摘発の対象となる見込みです。

 やむを得ず急停止する際の注意点は。

 安全に停止させるなら、後輪のブレーキを先にかけてから、前輪をかけましょう。前輪から止めると後輪が浮き、転倒することがあります。両方を同時にかけると、自転車は急ブレーキがかかりますが、体が前に動いてハンドルにぶつかるなどの心配もあります。

 自転車で事故を起こしたら。

 自動車の場合と同じ。負傷者を救助して、警察に報告してください。自転車の人身事故は、事故直後は痛くなくても、後から脳内出血などで亡くなるケースもある。事故に遭って転んだりしたら、病院に行くべきですね。

中日新聞 2011年12月18日(日曜日)

ピスト自転車
街では遅い

ブレーキなし流行に警鐘
プロ競輪選手 一丸さん

急停止できず歩行者並みに 「ママチャリ」が速い

 自転車の交通違反の中で特に危険性が高いとされる、競技用「ピスト型自転車」での公道走行。あえてブレーキを外してスポーツ性を高めた自転車で愛好者の一部に人気があるが、プロの競輪選手で日本競輪選手会愛知支部長の一丸安貴さん(三九)は「止まることを考えていない乗り物」と指摘。「公道なら、ピストはママチャリよりも遅い」と強調する。   (河郷丈史)

 すり鉢状の四百㍍バンク(走路)が広がる愛知県一宮市の一宮競輪場。練習用ピストで静かに走り始めた一丸さんが、ペダルを逆に踏み込んで急停止を試みた。人の小走りほどの時速十㌔でも、すぐには止まれず、完全に停止したのは十㍍先だった。
 ピストのペダルは後輪と連動しており、ペダルを逆回転させれば車体は減速する。ただ通常の自転車のブレーキと比べると、利きが弱い。普通の自転車が街を走るのと同じ時速二十㌔程度なら、車体を停止させるのに七十~八十㍍も必要だ。
 ピスト型自転車は、歩行者も対向車もいない走路を時速七十㌔で駆け抜けるための道具であって「普通のじてんしゃとは全く違う乗り物です」と一丸さん。瞬間的に猛スピードを出せたとしても、公道に出れば誰でも人や車を意識せざるを得ないから、平均すると「歩行者と同じような速度になる」と指摘した。
 むしろブレーキのついた普通の自転車の方が効率的に加速と減速を繰り返せる分だけ「目的地に着くのが早くなるのではないか」と指摘。それでもブレーキを外す人がいるのは「単純にファッション性だけを求めているから」とみる。
 一丸さんは、ピスト型自転車の流行は「僕たち競輪選手にも責任の一端がある」と考えている。選手たちがリサイクルショップなどに売却した競技用自転車が、ブレーキのない状態で乗り回されるケースも少なくないからだ。選手会として、自転車の安全教育やサイクリングロードの整備に協力したいという。

中日新聞 2011年12月16日(金曜日)

略式起訴で罰金刑も
悪質自転車に赤切符
ブレーキ外しや2人乗り

 自転車の危険運転や歩行者との事故が目立つ中、警察が最近、全国的に力を入れている自転車の交通違反の取り締まり。子供からお年寄りまで使う身近な乗り物でも、ルールを守らなければ厳しく責任を問われるようになってきた。もしも摘発されたら、どうなるのか。  (河郷丈史)

 深夜の名古屋・栄の繁華街。パトロール中の警察官が、自転車で走りながら携帯電話を使っていた会社員(三三)を呼び止めた。自転車を見ると、ブレーキがない。あえて取り外していたのだ。
 一部マニアの流行だが、「これは道交法違反(制動装置不良自転車の運転)です」。警察官は淡いピンクの「赤切符」と呼ばれる書類を取り出して会社員の名前を書き入れ、住所と電話番号を確認。会社員は違反を認めて書類に署名し、自転車を押しながら徒歩で去った。
 赤切符を切られると一、二ヵ月後に交通裁判所か検察庁への出頭を命じられ、検察官の取り調べを受ける。違反や反省の度合いに応じて不起訴になる場合もあるが、略式起訴で罰金刑を科される可能性もある。
 ブレーキなし自転車信号無視一時停止違反遮断踏切への侵入など特に危険なケースのほか、二人乗りも対象だ。愛知県警交通指導課は「警察官の取り締まりを無視するなど悪質な場合は切っている」と説明する。
 大阪府と東京都では十一月下旬、ブレーキなし自転車の運転者が相次いで略式起訴され、罰金六千円の略式命令を受けた。
 名古屋地検も同月、ブレーキなし自転車への厳しい姿勢を示し、それ以外の違反も「見逃すわけにはいかない」と話している。特に繁華街の自転車通行量の多い愛知県では十一月末までに前年より七十二件多い三百六件の摘発があり、今後は厳しい対応も出てきそうだ。

刑事手続きを簡略化

 赤切符は手のひらより一回り大きい縦二十五㌢、横十二㌢。道交法違反事件の刑事訴訟の手続きを簡略化する書類だ。五枚つづりの複写式で、違反者が自分の違反を認める署名をする欄があり、警察と検察、裁判所などに送られる。
 同じ大きさで水色の「青切符」と呼ばれる書類もあるが、こちらは交通反則金を請求されるだけで刑事手続きに入らず、前科がつかない
 自動車やオートバイの場合、駐車違反や三十㌔未満の速度超過など比較的軽い違反に青切符、大幅な速度超過や飲酒運転など重大な違反には赤切符を使用する。
 一方、自転車には運転免許証や交通反則金制度がないため、取り締まりはすべて赤切符となる。

中日新聞 2011年12月10日(土曜日)

インタビュー 自転車問題を考える
警察庁交通企画課 井沢課長補佐に聞く

事故防止へ意識改革

対策は現場に応じて

 警察庁が十月、各都道府県に「自転車は歩道ではなく原則的に車道走行」を徹底させるなどの通達を出し、名古屋などの都市部を中心に大きな波紋が広がっている。同庁は自転車交通をどうあるべきだと捉えているのか。同庁交通企画課の井沢和生課長補佐(三九)に聞いた。   (河郷丈史)

 基本的な考え方として「自転車は車両」の意識の徹底が打ち出された。

 道交法では自転車はそもそも、車道を走行するのが原則。それがいつのまにか「自転車は歩道」という誤った認識になり、歩行者優先の意識が徹底されていない
 対歩行者の事故は十年間で千八百件から二千八百件に増えた。一・五倍だ。昨年の自転車乗車中の死傷者の三分の二に信号無視などのルール違反があった。これまでは社会全体が「自転車は車両」とあまり言ってこなかった。言い続けることで意識を変えていきたい

 自転車が車道を走るようになれば、自動車との事故が心配される。

 車道の交通量が多くて危険な場所は、自転車の歩道通行を見直す必要がないと思っている。車両意識の徹底と、車道を走ることは必ずしも一致しない。自転車の車道通行を促すのは大事だが、環境が現状のままでは難しいだろう。自転車専用レーンなどの整備も、合意形成を含めて都道府県警で進めていってもらう必要がある。
 環境整備が進まないのに、いきなり車道を走れというのは危ない。一方、自動車のドライバーも「自転車が車道を走ると邪魔」と思っている人が多い。すべての意識、環境を変えていかなければならない。一年とか、そんな短期間で実現できる対策ではない。長いスパンで見ていきたい。

 自転車と歩行者の分離を図るため、幅三㍍未満の歩道は自転車の通行を見直すことも盛り込まれた。

 歩行者と自転車の交錯を考えると、三㍍ぐらいあった方がいいと思う。ただ、三㍍未満のすべての歩道で自転車が通れなくなるとは言っていない。あくまで基本的な考え方。都道府県警は現場の状況に応じて、ケース・バイ・ケースで判断してくれればいい。
 個々の対策の進め方は、都道府県の実態によって変わってくる。当然の話だ。ただ、三㍍未満の歩道は最低でも一度、見直しの対象にしてほしい。見直しの結果、自転車通行可の標識を外せないのであれば構わない。

 ルール違反に対する取り締まりの強化も柱の一つだ。

 警察庁として、わざわざ集中的な取り締まりを呼び掛けるつもりはない。警察官が街頭でルール違反を見つけたら注意、指導し、ブレーキ無し自転車など悪質なケースは交通違反切符(赤切符)を切ってほしい。捕まえるために捕まえるような作業はやらない

中日新聞 2011年11月27日(日曜日)

「自転車は車道」に地域差
中部の県警 取り締まり
交通量など考慮
 自転車の危険運転を減らすための取り締まり強化を柱とする自転車総合対策を警察庁が打ち出す中、中部地方の各県警の対応が分かれている。対策には「自転車は車道を走る」という原則の徹底も盛り込まれたが、交通量や地域性の違いから受け止め方はさまざまで、取り締まり姿勢には大きな差が出ている。

 「愛知既に取り締まりを強化済み。何かが大きく変わるわけではありません」と言い切るのは、名古屋・栄など繁華街を抱える愛知県警交通指導課。自転車の危険運転を対象にした一斉取り締まりを、十月の自転車総合対策の警察庁通達前に実施し、信号無視など三十一件を摘発。全国で流行しているブレーキ無し自転車も四人を書類送検した。
 三重県警もブレーキ無し自転車の摘発を警察庁通達前に各所に指示したが、高速走行など極端な危険を伴う場合に限定。今のところ摘発例はない
 一方、岐阜長野福井滋賀の各県警は取り締まり強化に慎重な構えだ。自転車通行量や人口に差があり滋賀県警は「対策を一律に当てはめられない」(交通企画課)。福井県警はお年寄りの転倒事故が多く「ヘルメット着用などを訴える方が有効」(同課)と話す。
 幅三㍍未満の狭い歩道では自転車の走行を許可しないという原則も、三重県警交通指導課は「三重は歩行者が少なく車道走行ばかりを強調すると逆に問題」と指摘。岐阜県警企画課は「幅が広い歩道でも歩行者が多い場合は自転車の通行を禁止する」、長野県警交通指導課は「都市部と山間部、それぞれの実情にあった指導をしたい」としている。

「ケース・バイ・ケースで」  警察庁担当者に聞く

 警察庁交通局交通企画課の井沢和生課長補佐(三九)に自転車総合対策の狙いを聞いた。

取り締まりが強化される
 ブレーキ無し自転車など危険なケースは摘発してほしいが、一斉取り締まりを呼び掛けるつもりはない。警察官の目の前で違反があれば注意、指導し、悪質な運転者だけ交通違反切符を切ればいい。
なぜこの時期に通達を。
自転車の交通ルールが守られていない。対歩行者の事故はこの十年間で千八百件から二千八百件に増えた。「自転車は車両」という意識を徹底してもらおうと考えた。
狭い歩道は自転車の通行が許可されなくなるのか。
 すべての道路で自転車が車道を走れるとは思わない。ケース・バイ・ケース。「幅三㍍未満の歩道は自転車通行禁止」という言葉だけが広まり、誤解を招いてしまっている面もある。都道府県警には対策の趣旨を説明して回る。
-自転車が車道をはしることには危険も。
 車道の交通量が多いために自転車が歩道を走っている場所なら、幅三㍍未満の歩道でも「自転車通行可」の規制を見直す必要はない。

中日新聞2011年11月24日(木曜日)

自転車、徐行なら歩道OK…警察庁局長の見解

 自転車の総合対策について、警察庁の石井隆之・交通局長がインタビューに応じ、「自転車は『車』との意識を持ってもらうことが目的で、スピードを出す人以外は従来通り、歩道走行で構わない」と強調した。

――なぜ今、自転車対策なのか。

 「二酸化炭素の削減や東日本大震災での交通混乱を機に注目を集める一方、歩行者に注意を払わず死亡事故を起こすケースも多くなっている。高齢の歩行者も増える今、あえて強い対策を打ち出した」

――誰でも車道走行しなくてはいけないのか。

 「高齢者子供を乗せた保護者前かごに荷物を積んだ人などは歩道で良い。ただ、いずれも徐行が原則で、スピードを楽しむ人は車道に降りてもらう」

――どんな自転車が摘発されるのか。

「ブレーキの付いていないピストバイクや、信号無視、指導警告を繰り返しても危険運転するような事故に直結するケースに限る」

――車道での自転車事故が増えるのではないか。

「事故統計上は即座に車道通行が危険とは言えない。ただ、違法駐車を避けて道路中央に寄るのが危険なので、駐停車取り締まりは強化する。また、ドライバーへの指導にも努めたい」 (YOMIURI ONLINE)

読売新聞 2011年11月21日(月曜日)

ルポ 自転車問題を考える
雑踏かき分け間一髪

中区の栄交差点 響くブレーキ音

歩道脇に駐輪 混雑拍車

 「キキーッ」。自転車のブレーキ音が耳をつんざく。日曜の午後、大津通と広小路通が交わる中区の栄交差点の歩道自転車が次々と雑踏をかき分け、歩行者と鉢合わせるたびに急停止を繰り返していた。
 東海地方最大の繁華街・栄は商業ビルやオフィスビルが立ち並び、歩道は昼夜を問わず人があふれる。自転車の往来は激しく、五分も歩けば二十~三十台とすれ違う。混んでいても、降りて押す人は少ない。
 観察していると、左腕をかすめるように自転車に追い抜かれた。雑踏のざわめきや自動車の騒音で、近づいていたことに気付かなかった。一つ間違えば、事故につながる。
 昭和区の大学院生石川大晃さん(二三)は「自転車に手荷物がぶつかって、ひやっとしたことがある」という。「歩行者のことを考えずに突っ込んでくるイメージ」とマナーの悪さを訴えた。
 歩道脇では放置自転車がびっしりと並んで進路を狭め、混雑に拍車をかけていた。歩道中央の植栽からの道幅が、わずか一㍍のところもあり、自転車と歩行者が何度もぶつかりそうになる。「違反だけど、みんなとめているから・・・」と会社員の男性(二六)が打ち明けた。
 道路交通法では、自転車は車道を走るのが原則。だが、大津通の車道は自動車であふれ返る。自転車で来た西区の清掃作業員梶田昭一さん(七一)は「車道が狭くて交通量も多く、走るのが怖い自動車の側も、まさか自転車が入ってくるとは思わない」と話した。
 限られたエリアに人や車が集中する都心部は「あらゆる課題が集まる、自転車問題の縮図」(中署交通課)。地道な対策の積み重ねが求められる。
 歩行者の安全を確保する手段の一つが、歩道の放置自転車の撤去だ。市によると、栄地区は駐輪スペースがほとんどなく、放置自転車の数は昼のピーク時で一万台を超える。
 市は先月から今月にかけて、自転車の利用者を対象に、利用の目的や駐輪時間を尋ねるアンケートを実施。集計結果を踏まえ、栄地区の実態に合った駐輪スペースの在り方を検討する。
 市自転車利用課の担当者は「いかに折り合いをつけながら、歩行者、自転車、自動車が共存できる空間をつくるかが大切」と話している。     (河郷丈史)

中日新聞2011年11月20日(日曜日)

ルポ 自転車問題を考える
取り締まりと教育を

西区・庄内通3交差点 相次ぐ信号無視

「事故起こさない」へ両輪

 歩行者信号が点滅しているのに横断を始めた自転車が、渡った先で署員に止められた。今月上旬の朝、西区の庄内通三の交差点。スーツや制服姿の通行人が行き交う中、西署交通課員九人が午前七時半から一時間、取り締まりをした。
 署員に注意され、警告用の「イエローカード」を渡された区内の保育士男性(二八)は「車を運転する時は黄色で止まるけど、自転車だと歩行者と同じ感覚。点滅は『急げ』になってしまう」と反省の弁。「お巡りさんに実際に言われるとリアル。今度から気を付けます」
 県警は自転車事故の多発を受けて取り締まりを強化している。十月末までに交通切符による摘発二百五十五件は、前年同期比五十六件増だ。イエロカードも三万二十一枚(同千七百一枚増)交付した。
 この日は悪質で危険な違反運転に出される交通切符の交付はなく、イエローカードを十二枚出した。内訳は点滅中に渡った信号無視九枚、並列走行三枚。赤信号の横断はなかったが、渡辺浩資交通課長は「私たちに気付いて直前で横断をやめた自転車があった」。実際、署員がいなくなった八時半すぎからは、十分間だけでも自転車二台が赤信号を渡って行った。
 カードに法的効力はないものの、自転車も摘発されると実感させる効果はある。この日カードを受けた高二の女子生徒(一六)も「絶対に点滅で渡ってはいけない、という意識はなかったから・・・。実際に止められてびっくりした」。
 西署の須賀恒徳副署長は「正しい安全教育があってこそ取り締まりも効果が出る」と強調する。
 自転車の安全教育「事故に遭わないため」の意識が強く、年齢が上がると機会が減る傾向がある。だが、歩行者との事故が増えるに従い「事故を起こさない」教育の必要性が高まっている。
 市教委によると本年度、自転車の交通安全教室を実施している市内の小学校は二百六十二校中二百五校だが、中学校になると百九校中八校。教委の担当者は「中学生はある程度自分で判断して事故を避けられる。一方で、加害者になった重大事故はこのところ起きていない」と話す。高校は、県教委、市教委とも「各校で指導を決めている」という。
 社会人ではなおさらで、県警交通総務課によると、企業などから自転車向け講座に講師派遣を依頼されることはほとんどない。
 そんな中、「広報なごや」などを届ける市の通達員組合から、講師を依頼された。組合は自転車事故への関心の高まりを受けて十六日に講座を開く。交通総務課の石田裕則次長は「こうした取り組みはありがたい。ぜひ広がってほしい」と話す。 (日下部弘太)

中日新聞 2011年11月16日(水曜日)

ルポ 自転車問題を考える
狭まる歩道 危険に

昭和区・山王通 買い物客らで混雑

「大人の事故多発 課題」

 スーパーの大型店やファストフード店が並ぶ歩道で、往来が慌ただしさを増した。四日午後二時前、昭和区の地下鉄御器所駅東側の山王通。食材などの買い物に訪れる人の足は、自転車が五割、徒歩が三割、マイカーが二割といったところか。
 歩道の幅は三・六㍍と広めだ。しかし、店舗の敷地からはみ出して止められた自転車や、近くのバス停に並ぶ人の列に挟まれ、実際に通行できる幅が半分ほどに狭まるときも少なくない。帰宅する高校生、大学生らの自転車も加わり、危険度は増すばかりだ。
 ベビーカーからお年寄り車いすの障害者まで、さまざまな歩行者が行き交う間を、減速しないで擦り抜ける自転車も。目を凝らすと二人乗りのほか、イヤホンで音楽を聴いたり、携帯電話で話したりの「ながら運転」も目立つ。
一歳十一か月の長男をベビーカーに乗せて歩いていた近くの主婦加知美穂子さん(四一)は「フラフラと走ってくる自転車にぶつかられそうになっていつも怖い思いをしている。狭い所では自転車を降りて押してもらえないでしょうか」と嘆く。
 昭和区は、高齢者が多いほか、周辺に大学や高校が集中しているのが特徴。車社会の中で、日常的な自転車の利用率が高いとされる。区内では一~八月末に、自転車が絡む人身事故が百二十四件発生した。
 昭和署交通課の志水昌吾課長は、自転車が主な原因となった事故十六件のうち未成年者によるものが三件しかないことを挙げた。「一般的に自転車事故といえば子どもをイメージするが、実は大人の方が多い住民全体の課題だ」と指摘する。この地域の自転車問題への関心は以前から高い。
 御器所駅東側では、二00一年に住民有志が「御器所東地区駐車対策推進協議会」を発足。毎週火曜に男性ボランティア十五人が巡回し、自転車の路上放置や危険運転に目を光らせている。
 六日には、地元の松栄学区のまちづくり協議会と子ども会育成連絡協議会が、名古屋国際高校で自転車の乗り方を考える交通安全フェスティバルを開く。
 自転車シミュレーターを使った事故や傘さし運転、飲酒運転の危険の疑似体験を企画。今回、警察庁が打ち出した「幅三㍍未満の歩道は自転車の通行を原則規制し、車道を走らせる」という方針への対策も考える。
 同協議会の伊藤正弘会長(七十)は「一部の自転車のマナーはひどく、歩道は危険地帯になっているが、自転車が車道を走れば、自動車との接触事故が不安だ。いずれにしてもかなりの意識改革が迫られている」と話した。(相坂穣)

中日新聞 2011年11月6日(日曜日)

編集局デスク
「自転車は車道」なら

 歩道をのんびり歩いていると、後ろで不意にベルが鳴ります。ドキッとして振り向くと自転車が迫っている。歩行者優先でしょう?思わず相手をにらんでしまいます。
 先ごろ「自転車は歩道」の原則徹底を警察庁が指示しました。歩道を、ルールを無視して走る自転車の事故が多発しているからです。歩行者を脅かすような自転車にはすぐに退場してほしい。一方、自転車で車道を走るのは怖い、という声も多い。駐停車する車を避けて膨らむと、後ろの車がスピードを落とさずに、すぐ横を追い越していく、と。
 何十年ぶりかで名古屋の大通りの車道を十㌔ほど走りました。くたびれた三段変速自転車で。歩道の切れ目でいちいち弾まないのでまずは快調。でも、止まっている車に出会うたびに緊張し、危なそうな場面では歩道に戻りました。専用道に入るとホッとします。慣れもありますが、やはり怖さは残りました。
 「車道を走ると事故が増えるのでは」と心配する声もあります。自転車レーンなど通行環境の整備は不可欠でしょう。なにより「自転車は車道」の六文字を、車のドライバーが意識する必要がある、と思います。  (編集局次長・佐藤亮)

中日新聞 2011年11月5日(土曜日)  

自転車
防犯・安全 店から呼びかけて
北署がアドバイザー委嘱

 自転車による事故抑止と防犯をサイクルショップを通じて呼びかけてもらおうと、北署は三十一日、北区内の自転車店に「自転車安全安心アドバイザー」を委嘱した。
 高木均所長が、平安一の「若杉サイクル」を訪問。県自転車モーター商協同組合北支部長を務める店主の若杉浩二さん(三八)に、委嘱状を手渡した。
 署は組合に加盟している十二店に、自転車盗、ひったくりといった犯罪や自転車の絡む事故の情報を伝え、店から利用者に注意を呼び掛けてもらう。県内各署も同じ取り組みを実施する。
 自転車の事故をめぐっては、歩道の幅が三㍍未満の道では車道通行を原則とし、危険な乗り方の取り締まりを強化するよう警察庁が都道府県警に指示し、議論を呼んでいる。    (日下部弘太)

中日新聞 2011年11月1日(火曜日)

ルポ 自転車問題を考える
「走りやすさ」向上

中区・桜通りの専用道 設置4ヵ月

通勤時 歩道進入の姿も

 オフィスビルが並ぶ中区丸の内で、車だけが忙しく走っていた大通りを、仕事を終えた人たちが行き交い始めた。二十八日午後五時過ぎ、スーツ姿のサラリーマンが歩道いっぱいに広がっている。植え込みを挟んだ車道側の自転車道を自転車がさっそうと走っていく。
 中区の桜通り(国道19号)に六月、自転車道が設置された。中区錦二の日銀前交差点から桜通大津交差点までの八百㍍。北側と南側ともに幅三㍍を確保。真ん中にポールが立ち、幅一・五㍍で相互通行ができるようになっている。
 「だいぶ走りやすくなったね」。北区の自宅まで自転車で通勤している男性会社員(六五)は効果を話す。
 自転車道ができるまで、二十年間歩道を走っていた。オフィス街ということもあり、キャリーバッグを引きながら歩く姿が目立ち、急に立ち止まってぶつかりそうになったこともある。「携帯電話に夢中になっていて、いつ止まるかわからないんだ」と振り返る。
 自転車道では安全を確認し、反対車線を通って追い越すことも可能だが、「スポーツタイプの自転車は、スピードも速く擦れ違うだけで怖い」とも。
 中署によると、管内の自転車が絡む事故の死傷者は、九月末までに三百八十人。東日本大震災後、自転車の利用者数が増えたこともあり、同期比で三十一人の増加。交通死傷事故の27%を占めている。
 歩道に再び目を向けると、歩行者の合間を縫って自転車が走って行った。出勤や帰宅時間、昼休みは一時的に歩道に人があふれる。歩いていた女性会社員(二四)は、「自転車道ができたら歩道は通れないはずなのに。どうして」と疑問を投げかけた。
 市内は比較的幅の広い歩道も多く、自転車区分帯が設けられている歩道もある。事故を防ぐためには、自転車道などの環境整備はもちろん、自転車利用者のマナーを見直す必要がありそうだ。
 専用道の設置の協議にも参加したNPO法人市民・自転車フォーラム(東区泉)の木村雄二理事長(五八)は「自転車を利用するほとんどの人が歩行者の感覚」と分析。「専用道の利用を通して、ルールやマナーが向上していけば」と期待を込めた。    (柚木まり)

中日新聞 2011年10月30日(日曜日)

ルポ 自転車問題を考える
接触の危険 日常に

北区・黒川交差点 歩行者と入り乱れ

「原則車道」には疑問の声

 歩く人の間を右に左に、縫うように自転車がすり抜けていく。北区の国道41号線黒川交差点。国道と環状線が交差し、地下鉄黒川駅も近い。二十七日午前八時ごろ、交差点付近の歩道は通勤や通学の人でごった返し、道を急いでかなりのスピードを出している自転車も目に付いた。
 「ぶつかりそうになることはしょっちゅうある」。徒歩で出勤中の会社員女性(五十)は、歩道で自転車と歩く人が常に接触しそうな危険にさらされている日常を話した。小学五年の女子は「さっきも自転車が十他の出よけた。隅のほうをあるいてたんだけど」。
 一方で、自転車側も危険は承知の上。区内の高校二年、梅田遥さん(十六)は「人が多くて危ない。急いでいるときは別の道を通る」という。
 北署によると、自転車がからむ事故は区内の交通事故の三割を占め、市平均の二割を上回る。自転車と歩行者、自転車同士の事故はほとんど申告されておらず、署は実際の事故はもっと多いとみている。梅田さんも「自転車の事故はたまに見る。『ああ、ぶつかっちゃった』って」と話した。
 署は自転車事故を減らすため、取り締まりを強化している。信号無視など自転車の交通違反の摘発は前年の年間十二件に対し、今年は九月末までに二十一件。市内の署で三番目に多い。
 警察庁は今回、各都道府県に歩道の事故を減らすために、自転車を車道で通行させることを徹底させることを通達した。黒川交差点付近は、歩道の幅があるために、自転車が車道を走ることにならないとみられるが、この対策には首をかしげる人が多かった。歩いて出勤途中の会社員横山忠二さん(六十七)は「今の歩道の状況は確かに危険だが、私も車に乗るので、車道を走られたら怖い」と指摘した。
 今後、具体的な署の対応は県警本部の指導による。管内でどの程度、自転車の歩道走行を許可しないで車道を走らせるかは未知数という。榊原光孝交通課長は「これまで自転車は加害者の立場で考えられてこなかった。取り締まりシステムや保険など課題はまだまだ多い」と話した。    (日下部弘太)

          ◇

 歩道を走る自転車による事故が多発しているとして、警察庁歩道の幅が三㍍以上ない場合は、歩行者が少ない場合や車道を走るのが危険な場合を除き、通行を許可しない方針を示した。いずれにしても危険な走行には取り締まりを強化するよう求めている。本当に車道を走れば問題は解決するのか。歩行者との事故を減らすには―。市内で、歩行者と自転車が入り乱れる「危険な」歩道を見た。

中日新聞 2011年10月28日(金曜日)

桜通に自転車専用道

市内初、5月着工

日銀前―桜通大津交差点の800? 歩道と完全分離

 国土交通省中部地方整備局は、市内のオフィス街を走る国道19号の桜通の一部に対面通行が可能な自転車専用道を建設する。市内で自転車の専用道ができるのは初めて。五月の連休明けに着工し、来年三月末の完成を目指す。(寺元政司)

 専用道を設置するのは、日銀前と桜通大津の両交差点を結ぶ約八百?の上下線。片側四車線のうち歩道側の一車線をガードパイプで仕切り、自転車専用道にする。幅三?で、総工費は駐輪場の整備なども含めて約二億三千万円。
 市内にはこれまで歩道を拡張して自転車道にするケースはあったが、歩行者が入れないよう歩道と自転車を完全分離した専用道は初めて。ミニバイクが走行した場合は、道交法違反で摘発されるという。
 中部地整によると、健康志向や環境保全の高まりから、都市部のオフィス街で自転車通勤するサラリーマンやOLらが増加。その一方で、歩行者と自転車の事故が一九九八年から二〇〇八年の間で四・五倍に増加するなど危険性が指摘されていた。
 中部地整は〇九年、市や学識経験者、NPOなど協議会を設け、検討を重ねてきた。自転車道の設置に伴い桜通は一部、四車線から三車線に減るが「渋滞など交通への影響は少ない」とみている。評判が良ければ、さらに東の小川交差点まで計二?に延長することも検討する。

中日新聞 2010年3月27日(土曜日)

名古屋・「桜通」自転車レーンを実験設置
歩行者を守れ
車道分離作戦

 国土交通省名古屋国道事務所は26日、名古屋市中区のオフィス街で車道の一部を自転車専用レーンとする社会実験を始めた。歩行者と自転車の混雑により、歩道が危険で通りにくくなっているのを解消する狙い。              (日下部弘太)

320メートル、来月22日まで
歩道混雑緩和へ誘導員配置も

 レーンが設けられたのは、国道19号線の通称「桜通」の北側車道で、桜通本町―桜通呉服の両交差点の三百二十?十一月二十二日までの毎日午前七時〜午後七時に実施する。歩道は幅三・五?あるものの、通勤時間帯を中心に込みあって危険な状態になっているといい、同事務所が昨年、通行者二百人を対象に行ったアンケートで、67%の人が歩行者と自転車の分離に賛成した。
 四車線ある車道を三車線に減らし、歩道寄りの一車線を幅一・四?ずつに分割自転車が行き来できるようにする。区間両端と交差点には誘導員を置く。
 警察庁のまとめでは、自転車と歩行者の接触事故は最近十年で四・五倍に増加している。歩行者と自転車を分離する取り組みは、二00八年七月から同区内の同区内の同じ国道19号の通称「伏見通」で、歩道に自転車専用レーンを設ける方法でも実施されている。

中日新聞 2008年1月18日(金曜日)

自転車専用レーンモデル地区
日銀前ー桜通大津間 丸田町―東郊通2間
市や県警主体に 10年3月の完成目指す

 自転車と歩行者の接触事故を防ぐため、車道と歩道の間に自転車専用レーンを整備するモデル地区に、中区の日銀前―桜通大津間(0.8?)と、中区と昭和区にまたがる丸田町―東郊通2の交差点間(1.2?)の二カ所が選ばれた。市や中部地方整備局名古屋国道事務所、県警が主体となって、2010年3月までに完成させる。
 日銀前―桜通大津間は、地下鉄丸の内駅や久屋大通駅から通勤する歩行者だけでなく、自転車も多く往来する。幅8?の歩道の両側を活用して自転車道を造る
 同局名古屋国道事務所は「地元の区政協力委員や商店街とも話し合って、どのような形にするか決めたい」と話している。
 中区丸田町から昭和区東郊通2までの間は、JR鶴舞駅や専門学校などが立ち並ぶ。2005年に市が歩道における自転車通行量調査を実施した際、午前7時からの12時間で4520台の通行があり、市内で2番目に多かった。
 市道路維持課は「幅10?ほどある歩道を自転車道と歩道に分離して、歩行者と自転車の接触事故をなくしたい」と話している。
 警察庁と国土交通省が17日、全国で98カ所を指定した。

中日新聞 2008年1月18日(金曜日)

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